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粟国島ダイビング

那覇市の北東約60キロに位置する粟国島には、毎年5月から7月上旬までの期間ギンガメアジが群れを成して集まる。ダイバーたちはこの群れを見るために早朝から粟国を目指す。運が良ければギンガメトルネードが見られるからだ。

本編の紹介

この動画は毎週末に苦手な早起きをして通った粟国島で撮り貯めた動画の中から選りすぐりのシーンを繋ぎ合わせた至極の作品です。ワンチームで探し当てたギンガメアジのトルネードを様々な角度から撮影することもできました。

私が使用するレンズは単焦点のみ。粟国島のダイビングでは24ミリと14ミリを使用します。沖縄では梅雨にあたる5月はF1.4の24ミリを。晴れの日が増えて群れのサイズも大きくなる6月はF1.8の14ミリレンズを主に使用しました。その日の天候、具体的には水中の明るさによって使用するレンズを決定します。

昨年までは撮影をする度に、その都度動画を作っていましたが、毎週同じような動画が量産されるだけになってしまっていたので、今年からはシーズン毎の作成に切り替えました。本編はその2023年の集大成とも言うべき動画となっていますので是非ご覧ください。

粟国島筆ん崎とは

通称、一ノ瀬から四瀬までの4つの瀬からなる粟国島の南西の筆ん崎というポイントで、ギンガメアジは見ることができます。潮汐や時間によって潮の流れが変わり、潮の流れが速くなることも多いため、一般的に上級者向けのポイントとされています。

粟国島で潜るには

粟国島でダイビングをする方法は二通りあります。一つ目が「日帰り遠征」。早朝に那覇から出船しているボートで日帰りで粟国へ行く方法。二つ目が「島ステイ」。粟国島へフェリーで渡り、粟国島のダイビングショップを使う方法。それぞれ一長一短がありますので、それぞれ解説をしておきます。

那覇からの日帰り遠征

主に那覇新港から出航するダイビング船に乗ってポイントへ向かいます。粟国島のダイビングショップとの取り決めで、エントリー時間が決められており、1本目のエントリーは午前7時台になります。粟国までの行程は片道約2時間となりますので、出船は午前5時台となるのが一般的です(港集合は4時台となりますので起床時間は3時台ですね)。なお、那覇以外にも宜野湾や阿嘉島からも日帰り遠征のボートが出船している日もあります。

ボートのエンジンがスローになると、ダイバーたちはエントリーの準備を始めます。船長とガイドが潮の流れを見極めると、エントリーポイントを決定し、迅速にエントリーを開始します。遠征でダイビングをする場合には、浮上禁止エリアが定められているため、エグジット可能なエリアまで泳いで移動する必要があります。エアマネージメントがしっかりとできていないと、ここでエア切れになることがありますので注意が必要です。また、潮の流れが速い場合には過酷な移動となる場合もあります。粟国が上級者向けのポイントと言われるゆえんです。

日帰り遠征のメリット

シーズンになると複数のボートが粟国島を目指すため、比較的予約が取りやすいです。但し、ゴールデンウィークや週末を希望する場合には早めの予約が必要です。また、中級者から上級者までショップに依ってレベル分けがされていますので、自分に合ったショップを選ぶことが可能です。

日帰り遠征のデメリット

早朝出船なので早起きが必要となります。片道2時間掛かりますが、時化の日はかなり揺れます。潮上からドリフトでエントリーして、ダイビングが終了したら浮上可能なエリアまで泳ぐ必要があります。潮の向きによってはかなりハードなダイビングになる可能性があります。

初めての日帰り遠征はどうすれば良いか

中級者向け以上のショップに初心者が間違って入ってしまうなどのトラブルを避けるためにも、まずは夏~冬の粟国シーズンオフの時期に、那覇のドリフトダイビングをしているショップを見つけて、何度か通ってみることをお薦めします。ガイドとの信頼関係ができれば、スキルに合ったダイビングが楽しくできるようになると思います。

粟国島ステイ

粟国島へ宿泊してダイビングをする方法。粟国島へは、那覇市泊港から出航する一日一便のフェリーが唯一の交通手段です。フェリーは片道約二時間です。通常は到着ダイビングが可能ですし、帰る日も朝一本潜れるのが普通です。

島ステイのメリット

一本目のエントリーは午前8時台ですので、宿泊先でゆっくりと朝食を食べることができます。港から小さなボートでポイントまでは約15分。筆ん崎のど真ん中にあるブイを取って停泊し、基本的にアンカーリングのダイビングとなります。エントリーしたらすぐに群れがいるポイントが近いため、あまり泳がなくてもギンガメアジを見ることができます。潮の流れが速い場合にはドリフトダイビングになる場合もありますが、浮上禁止エリアはなく、どこでも浮上できるため、初心者でも存分にギンガメアジのトルネードを堪能することが可能です。優先権が島側にありますので、少人数でゆったりと独占してギンガメアジを堪能することができます。

島ステイのデメリット

粟国島の宿泊施設が限られているため、宿の予約がなかなか取れません。今年来た人が来年の予約を入れて帰る場合もありますし、年が明けてからでないと予約を取ってくれない宿もあります。また工事業者などの予約を優先して、レジャー客の予約を取ってくれない宿もあります。少なくとも一か月前から動いたのでは島ステイでのダイビングは難しいでしょう。

初めての粟国島ステイはどうすれば良いか

県外のダイバーが何の伝手もなく、いきなり粟国島を訪れるのは少しハードルが高いかもしれません。まずは毎年粟国島ステイでダイビングをしているダイバーを探しましょう。彼らに一緒に連れて行ってもらうのが最良です。若しくは、島ステイツアーを見つけて申し込んでみましょう。ツアーの場合は一見客は歓迎されない場合がありますので、暫く通って翌年のツアー参加を目指すのも良いでしょう。

どうしてもすぐに行きたい場合には、全ての宿に電話をして予約を取り、すべてのダイビングショップ(数軒しかありません)に電話をして相談をしてみてください。運が良ければトルネードが見られるかもしれません。

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Category: 粟国島

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