ホーム > セーフティ > GARMIN inReach mini 2 を実際にダイビングで使用する。

GARMIN inReach mini 2 を実際にダイビングで使用する。

ガーミンインリーチです。ドリフトをするガイドには良い製品だと思いますが、単なるゲストである自分には不要と考えていましたので購入するつもりはなかったのですが、ケースだけ入手してしまうと「中身を入れてみたくなる」のは必然。いつもの様についポチッとやってしまいました。

とりあえず充電をしながらアクティベート作業を行います。緊急連絡先を登録したり、カード番号を入力したり、まあ普通のアカウント作成をするとすんなり完了。すぐに開通して使用可能な状態になりました。自身のダイコン(Descent MK2i)とペアリングしてしまうとほぼ全ての操作が手元で行える様になります。本体に触る必要がなくなるため、外部からの操作が一切できない専用ケースに入れてしまってもまったく問題ありません。

ちなみにイリジウム衛星と接続するためのアクティベート作業費用はこんな感じ。なぜか消費税が掛かります。そして毎月のサブスクリプション料金は $11.95 。今日のレートは154円なので税込 2,024円です。

inreach

BCDに取り付けてみると結構わる目立ちしたので、サイズを合わせて適当に作ったメッシュケースに入れて背中の方の目立たない場所にセッティング。とりあえず週末のダイビングから装備することにします。

緊急時に自分の位置情報を知らせるには、当然相手のメールアドレスか電話番号(SMS)が必要です。ダイビングで使用する場合は遭難対策として持つわけですから、乗船する船の船長のメールアドレス等が必要になります。が、しかし。現場レベルで考えるとゲストが船長のアドレスをゲットするって結構ハードル高くないでしょうか?いつも乗っている船で面識があるならまだしも、初めて乗る船では難しいはず。事情を説明するにしても凪の日には聞きづらいだろうし、初乗船~ポイントまで移動の間に事情説明&船長の連絡先ゲット~エントリー前にメールアドレス登録って完全にムリゲーですね。頻繁に潜る人なら色々な船に乗るので毎回そんなことやってられません。とすればこれはやはりこれはガイドが使うに相応しいデバイスと言えるでしょう。ガイドがいつも乗る船の船長の連絡先を登録しておく、以上。ほらとっても自然 ♪

従って現実的に考えるとゲストは「SOSボタン」を使用するしかありません。このボタンを押すと自動的に24 時間年中無休のグローバル緊急対応センターGEOSに繋がって、警察やら海上保安庁やらに連絡をしてくれるようです。そもそもこれを使う時ってニュースになるレベルの漂流事故、遭難事故が発生しているということなので、ダイビングでゲストがこれを持つ場合に限定すると、「誰かと連絡を取るための装置」ではなく「海上保安庁を呼び出す装置」くらいに考えておいた方が良いのかもしれません。そう考えれば、いちいち船長の連絡先を聞く必要がなくなって気が楽になります。買った時から絶対に使う事のない装置。それがこのGARMIN inReach mini 2 なのです。

※ ちなみに私は電波の届かない山奥でキャンプをしたりツーリングをしたりするので、そうゆう用途も考慮して購入しました。

実際にインリーチがどのように使用されているか調べてみると、2023年の派遣対応は、高速道路での警察や救急車のサービスからエベレストでのヘリコプターの救助まで多岐に渡っていました。飛行機事故、ハイイログマとの遭遇、ヨットの沈没、雪崩に巻き込まれたスキーヤー、座礁したダイバー、負傷した登山者などに対して世界中で対応されました。
最も通報が多かったのはハイキングやバックパッキングをしていた冒険者からのもので、次は交通事故によるもの。事故に巻き込まれり目撃した場合、携帯電話が圏外の場合インリーチは有効です。その他にはボート、スノーモービル、キャンプ、狩猟、スキー/スノーボード、オフロードなどが続きます。
ユーザーがSOSした最大の理由は怪我でした。骨折、裂傷、転倒による鈍的外傷などの問題。次が高山病、心臓、胃腸の問題です。ヘリコプター、救急車、捜索救助チームの出動によって対応されました。

追記
二日前に上記の記事を書いたのだが、明日のダイビングに備えて器材チェックをしたところ、バッテリー残量が41%になっていた。14日間持つんじゃなかったっけ?と思って調べてみたら、inReachを屋内に置いておくとGPS信号を探しまくってバッテリーを消費するらしい。スマートフォンやDecsentとの接続もバッテリー消費を促すようだから、部屋に置いておくときは電源を切っておいた方が良いみたい。

そして海上でテストしてみました。船のピックアップを待っているときに、Descent MK2 の画面を操作して「Help」と入力。宛先を選んで送信。すると「inReachが接続されていません。接続されたらときにメッセージは送信されます」とエラーが出ました。この時 inReach は BCDの腰の辺りに装着していますが、当然のことながら海中に沈んでいる状態。これでは Bluetooth 接続ができないので当然の結果です。

漂流・遭難時に inReach を使用するためには、常に海面から出しておく必要がありますので注意が必要です。自分の BCDはバックフロートタイプのため、エアを一杯に入れても海面に出るのは顎から上なので、inReach を BCDの肩の部分に付け直しただけでは恐らく使用できません。しかしその時には携帯している「旗」を広げて持っている筈なので、そのグリップ辺りに取り付けて使うことになりそうです。

このページが 役に立ったり面白かったら 評価をお願いします。
星1星2星3星4星5(評価: 5.00 - 2票)
Loading...
Category: セーフティ

コメントを書く

Your email address will not be published. Required fields are marked *

CAPTCHA


カテゴリー

Submit your video